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「内視鏡検査」の重要性
現在、がんによる死亡数は男性では胃癌が第2位、大腸癌が第3位、女性では大腸癌が第1位、胃癌が第4位を占めています。(国立がん研究センター)
最近ではピロリ菌の感染率の減少により胃癌は減少傾向にあると云われていますが、依然として多くの胃癌が認められているのが現実です。最近では内視鏡治療も進歩し、胃癌・大腸癌は早期発見・早期治療が可能です。
内視鏡検査にて病気が見つかった場合には生検を行い、病理検査にて確定診断を行います。内視鏡検査は苦しい・痛いなどのイメージで躊躇・敬遠されがちな検査です。
しかし、がんの早期発見のみならず、潰瘍やピロリ菌感染症、ポリープなどの発見にも内視鏡検査は有用で重要な検査です。当院では苦しさを軽減する工夫を行っております。胃や腸の病気が気にかかる方は、お気軽にご相談ください。
「苦しみの少ない内視鏡検査」のための工夫!!
内視鏡検査は、いままでは確かに多少なりともつらさのある検査でした。
「苦しみの少ない検査」のための要因の一つは術者の技量です。それに加えて経鼻内視鏡など機器の進歩によるところも大きな要因の一つです。当院では経鼻内視鏡や大腸細径内視鏡、炭酸ガス送気装置を導入し、患者さまのご負担をなるべく減らせるよう内視鏡検査に取り組んでおります。
上部消化管内視鏡検査(胃内視鏡、胃カメラ)
経鼻内視鏡の導入
従来の経口(口から挿入)内視鏡は舌根部に接触して挿入されるため、嘔吐反射が起こり、どうしても「おえっ」となることがあります。
「おえっ」となると更に体に力が入りまた「おえっ」となってしまい、余計に苦しさが増してしまうことが多くあります。経鼻内視鏡は鼻腔に麻酔をして、スコープを挿入していきます。舌根部に接触しないため嘔吐反射が軽減され、楽に検査を行うことができます。診断能力に遜色はないと云われており、十分な観察能力も有しております。
ご自身で画像を見ながら、医師や看護師との会話も行うこともできます。
鎮静について
苦しさを紛らわすために意識下鎮静法(鎮静剤を注射するなど)を行う医療機関も少なくありません。「何もわからないうちに終わってしまって、ほとんど苦しくなかった」というお話を耳にしますが、鎮静剤の副作用や鎮静作用が治まるまでの時間、コストも考えなければなりません。当院では胃内視鏡においてはそこまでの必要性はないと考え、必要のない限り鎮静剤は使用いたしません。せっかくの機会です。ご自身で胃の中をのぞいてみませんか。
大腸内視鏡検査
細径内視鏡の導入
大腸内視鏡検査はその挿入技術が学会の演題に上るほど、術者にとって難しい検査の一つです。その挿入過程において腸管がスコープ(内視鏡)により押され痛みが生じることがあります。細径内視鏡はその圧迫の圧を減らし疼痛を軽減することができます。
炭酸ガス送気装置について
大腸内視鏡検査では挿入時に視野の確保の目的で、観察時には空気を出し入れしながら病変を観察します。そのため検査中や検査終了後にお腹の張りが感じられます。しかし空気の変わりに炭酸ガスを用いることにより、吸収が早くなり、お腹の張りが軽減します。炭酸ガスによる全身への影響もないことが証明されています。
大腸内視鏡検査は痛みを伴う場合があります。
当院では点滴を行いながら、鎮静剤を使用し検査を行っております。
内視鏡検査の予約について
内視鏡検査は緊急時を除き予約制です。
来院時(診察時)に予約をお取り致します。電話予約も可能です。
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は午前中、大腸内視鏡検査は月~木の午後2時~(大腸内視鏡検査は予定検査日の前に、一度診察に来院いただく必要があります。)
足立区胃がん内視鏡検診も電話予約可能です。
当院の内視鏡検査の流れ
上部消化管(胃カメラ)内視鏡検査:経鼻内視鏡
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検査前日・当日までの予定
・前日21時までに食事をお済ませください。以降、禁食です。(水分はOK)
・当日は朝禁食にて来院してください。水1~2杯は飲んでいただいて大丈夫です。
・内服薬も原則飲まないでください(必要な薬を除きます。医師の確認をお願いします。)。 -
前処置
(1)胃内の泡や粘液を除去する目的で、ジメチコンとプロナーゼを含む溶液を服用します。
(2)両鼻に点鼻液を点鼻し鼻粘膜を収縮させ、鼻の通りをよくします。
(3)両鼻に麻酔薬を噴霧し麻酔を行います。7分おいて2回行います。
(4)鎮痙剤(胃の動き抑える)を筋肉注射します。 -
検査
検査を開始します。
両鼻を観察し、通りの良さそうな鼻からスコープを挿入します。
食堂・胃・十二指腸を詳細に観察します。ご自身でモニターを観察し、看護師や医師と話をすることも可能です。
病変が見つかった場合には、確定診断のために、生検を行う場合があります。
全ての観察が終了したら、スコープを抜去し検査終了です。 -
診察
検査終了後、モニターの画面を見ながら、医師から結果の説明があります。
お疲れ様でした。本日の検査は終了です。
【注意事項】
・お薬手帳など現在内服中のお薬を確認できる物をお持ちください。
・薬剤アレルギーのある方は事前にお申し出ください。
・お車での来院はしないでください。
・問診の結果や当日の体調により検査が行えないこともあります。
・原則、経鼻内視鏡にて検査を行い、鎮静剤や鎮痛剤は使用致しません。
(ご希望により経口内視鏡も可能です。鎮静剤や鎮痛剤の使用はご相談ください)
下部消化管(大腸)内視鏡検査
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検査前の予定
前日および当日に下剤、腸管洗浄剤を服用していただき、腸内をきれいにして来院していただきます。(検査当日は禁食となります。内服薬も原則飲まないでください。)
腸管洗浄剤の飲み方や注意事項は来院時に詳しくご説明致します。 -
前処置
・維持輸液の点滴をします。
・鎮痙剤(腸の動きを抑える)を注射します。
・鎮静剤を注射します。 -
検査
少しうとうとした状態で検査を開始致します。
スコープを挿入し、大腸の回盲部や回腸末端まで挿入します。(5分程度)
丁寧に観察しながら、スコープを抜いてきます。(10分程度)
病変が見つかった場合には、確定診断のために、生検を行う場合があります。
直腸までの観察が終了したら、検査終了です。
検査終了後、30分程度お休みいただきます。 -
診察
検査終了後、モニターの画面を見ながら、医師から結果の説明があります。 お疲れ様でした。本日の検査は終了です。
【注意事項】
・お薬手帳など現在内服中のお薬を確認できる物をお持ちください。
・薬剤アレルギーのある方は事前にお申し出ください。
・問診の結果や当日の体調により検査が行えないこともあります。
・鎮静剤を使用致します。お車での来院(当日の運転)はしないでください。